仮説実験授業研究会

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仮説実験授業を紹介します

仮説実験授業がめざすもの—

 〈仮説実験授業〉は,科学上の最も基本的な概念や原理・原則を教えるということを意図した授業です。
 人間が長い間に築き上げてきた文化、それは人間が感動をもって自分たちのものにしてきました。それを子どもたちに伝えようという授業です。その感動を再現する、「たのしい授業」です。

 「たのしい授業」というと「先生が冗談をいったり、おもしろいことをして子どもたちを笑わせたりする授業」と思い込む人がありますが、それは私たちがめざす「たのしい授業」ではありません。
 子どもたちは今も昔もいろんなことを知りたがり、興味を持っています。学校の授業で自分の知識が増え、視野が広がることをなによりも望んでいます。その子どもたちの望みをかなえるのは、「詰め込み教育」でもなく「将来役に立つから勉強しなさい」というお説教でもありません。「たのしい授業」こそ子どもたちの意欲と自信を生みだしていきます。仮説実験授業の40年以上の実践を見ていただきたいと思います。

仮説実験授業をはじめよう!(動画)

仮説実験授業を紹介する動画です。(作成:中村 文)


仮説実験授業の「授業」とは—

 「授業書」というものを使います。これは、教科書と作業ノートの役割をするものです。

 では、実際の授業の進め方をごらんください。
1.「授業書」を読みます
 意味のわからないとことなどがあれば説明したり、掲示物やときには実物で子どもたちの中のイメージがふくらむようにします。
2.選択肢を選びます
 「授業書」の問題には、たいがい選択肢が付いています。選択肢までが問題です。選択肢がなければ「こうやったらどうなるでしょう」ということが分かりにくいことがあります。その時選択肢があることで問題の意味がよくわかるようになります。
3.予想分布を黒板で集計します
 子どもたちの予想が決まったら、ア何人,イ何人、ウ何人と数えて黒板に書きます。
4.理由の発表します
 想分布を集計したら、次にどうしてその予想を立てたのかを発表してもらいます。これは、筋道だった理由を発表する子もあれば「なんとなく」という理由もあります。仮説実験授業ではどんな理由でも認めて授業を進めていきます。
5.討論をします
 理由の発表のあとは、いよいよ討論が始まります。討論が起きやすいクラスもあれば、そうでないクラスもあります。しかし、討論するかしないかは子どもたちの自由です。そこでは、教師は発言しやすい雰囲気をつくることや、いろんな意見の「交通整理」の役割をすることに専念します。
6.実験で確かめます
 討論が一段落したら、いよいよ実験です。でも、それまでの子どもたち同士の予想の理由の発表や討論から自分の予想を変更する子が出てくるときがあります。このときだけではなく、そういった予想変更ができるように自由な雰囲気を作っておくようにします。
 実験は教師が子どもたちがよく見えるところでやります。実験の結果は教師が説明しなくてもわかるようにするのが大切です。自分の予想したことがあっていたのか、違っていたのかが一目瞭然に分かる実験であるようにします。そして、「授業書」に実験の結果を書きます。
 結果は「アだった」、「アの重さは変わらないだった」で、よいと思います。仮説実験授業に慣れてくると、結果だけでなく、その時の気持ちとか思ったことも書く子どもたちがでてくることがよくあります。
7.感想文を書いてもらう(毎時間でなくてよい)
 仮説実験授業では感想文を書いてもらうことがよくあります。これは、授業中の子どもの発表や表情だけでは、その子どもたちが授業をほんとうにたのしんでくれているかどうかわからないからです。あまり反応が見られない時も、子どもたちの感想文を読むと授業をたのしんでいることがわかるときがよくあります。そして、「明日も子どもたちとたのしい授業をしよう!」という元気をもらうことになります。
 また、感想文を学級通信などにして配ると「○○君もボクと同じことを考えていたのか」とか「へえー、○○さんはおもしろいことを書いているなあ」とかクラスの中でお互いを認め合うことができるようになります。
8.テスト
 授業書が終わったら、一通りおさらいをします。実験の結果を確かめたり、お話の大事なところをさっと読んだりします。
 テストは授業書の中から選んで出します。ほとんどの子がうっかりミスを除いて、正しい解答を出すので、子どもたちは自信を持ち、テストを歓迎するようになります。
9.授業の評価
 テストが終わると、授業全体の感想と評価を書いてもらいます。
仮説実験授業は先生の授業の評価を子どもたちがします。

5.たいへんたのしかった
4.たのしかった
3.たのしくも、つまらなくもなかった
2.つまらなかった
1.とてもつまらなかった

 例外的な1や2をつけるのを除いて過半数の子がたのしいと答えてくれたら、その授業は成功したと考えます。
小池晴夫(仮説実験授業研究会)


※「仮説実験授業の理論」など,もっと詳しく知りたい方は,「研究会について」の〈仮説実験授業を知る〉のページをご覧ください。

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